ビートルズ・ブートレッグ55年目の真実

デッカ・テープス 総論

(Outline of "Decca Tapes")

セクション4 Joe Pope氏によるDeccagoneシリーズ  

(Section 4 Deccagone by Joe Pope

 Joe Pope氏によるDeccagoneのシングルシリーズは1977年春の「Three Cool Cats / Hello Little Girl」(PRO1100)から始まる。1977年4月に発送された、Strawberry Fields Forever(SFF)のニューズ・レターNo.24は通常の会報誌ではなくFlexi盤(ソノシート)だった、そのFlexi盤とともに最初のDeccagoneシングルのオーダーシートは同封された。

  次にその夏のニューズ・レターNo.25には「Sheik Of Araby  /  Sptember In The Rain(PRO-1101)のオーダーシートが同梱された。このNo.25には前回の「Three Cool Cats / Hello Little Girl」(PRO1100)の反響が凄いものだったとPope氏のコメントが書かれている。

参照→「Deccagone シングル・シリーズ 1」


← 写真「Three Cool Cats / Hello Little Girl」のオーダー・シートはSFFNo.24のFlexi盤とともに会 員に送られた

↓写真 SFF No.25に同梱された「Sheik Of Araby / Sptember In The Rainのオーダーシート。Three Cool Cats / Hello Little Girl」の反響は「Incredible」と表現している。

 1977年の11月には「Memphis / Love Of The Loved」(PRO-1102) 及び 「Searchin' / Like Dreamers Do」(PRO-1103)も発売され、1977年中にPRO-1100からPRO-1102までの計4枚(8曲)のシングルがリリースされたこととなった。この4枚のシングル盤は非常にファン心理を心得た、計算されたペースで発売され大きな反響を得た。

 しかし、1978年に入るとなぜか、かなりペースダウンしてしまう。

 1978年夏に発売された5枚目の「Sur To Fall  /  Money」(PRO-1104)とその年末の6枚目になる「Crying Waiting Hoping  /  Till There Was You」PRO-1105)の2枚しか発売されなかったのである。  

  実は最初のオーダー・シート(1977年4月)には、「6週間ごとに1枚のシングル盤を発売し続ける」と書かれており、本来ならば、1977年中に発売された4枚に続き、1978年の夏までには残りの4枚が発売されていなければならなかったのである。

 当然のことながら、1977年末にはDeccagoneシングル・シリーズは4枚とも通常の流通マーケットで出回り始め、1978年春には複数のコピー盤がマーケットに出回り始めていた。

 日本においても、1977年の末頃よりDeccagoneシングル・シリーズはブートレッグを取り扱っているレコード・ショップで購入することができた。さらに翌年1978年の春頃にはPYEのシングル・シリーズも発売され、この年には、4枚のDeccagoneシングルを1枚のLPにまとめた「Deccagone Sessions」というタイトルのコピー・ブートレッグが「Smilin' Ears」というレーベルから発売された。 

   PYEレーベルによるシングル・シリーズ →

 ↑ Smilin' Earsによる

「Deccagone Sessions」 (LP)

↑音楽専科1978年4月号掲載の広告、Deccagoneのシングルは1977年末には既に日本に入荷していたが、78年3月にはにはかなりの数が出回り、PYEのシングルも入荷している。 (写真右→)

←左写真は音楽専科1978年9月号掲載の広告、「Deccagone Sessions」と「Sing This All Togrther」、どちらも「Smilin' Ears」によるブートレッグ

「Deccagone Sessions」にはPRO-1100から1103までのシングル4枚とDeccagoneが発売される前よりSFFで通信販売されていた「How Do You Do It?/ Revolution」(SFF / SOK21)が収録されていた。コピー盤ではあったもののさほどの音質劣化も無く、一般的なファンからすると5枚のシングル盤をすべて買うより、LPとして安価で手に入れることができたため、「Deccagone Sessions」は数多いブートレッグの中でもポピュラーな一枚となった。

 ところが一方でオリジナルを購入してきたファンからすると快く受け入れられる現象ではなかったのである。

 年を越して1979年の2月に発送されたSFFニューズ・レターNo.31においては7枚目となる「To Know Her Is To Love Her / Besame Mucho(PRO-1106)」のオーダー・シートが同梱された。

↑事実上最後のDeccagoneシングルとなった「To Know Her Is To Love Her / Besame Mucho」(PRO-1106)


           写真右 →

1979年の2月に発送されたSFFニューズ・レターNo.31に同梱されたオーダー・シート  

 この送付されたオーダーシートでは、「To Know Her Is To Love Her / Besame Mucho(PRO-1106)」のみならず、過去の6枚すべてのDeccagoneシリーズ、そしてDeccagoneシリーズの前より販売されていた「How Do You Do It? /Revolution」や1963年11月4日のロイヤル・バラエティー・パフォーマンスを収録した「By Royal Command 」もオーダー可能とカタログには記載されている。

 Joe Pope氏のDeccagoneシングル・シリーズは、1979年2月時点で14曲をリリースし、残りは1曲となったのである。

 ところが、同年8月に発送されたNo.34ニューズレターでも最後の1曲のリリースはなく、次のような告知のみがなされた。

「次号(#35)において、Deccaeoneシリーズの最後のシングルと詳細を発表します、アルバムの入手方法についてもです・・・。」 

←1979年8月に発送されたSFF No.34に同封された告知文章。この号では新しいリリースは無く、次の号でファイナル・シングルとアルバム購入法をアナウンスするとある。

 この時Pope氏の頭の中には15曲目となる「Take care of My Baby」の片面のみのシングル・リリースと15曲すべてを収録したLP発売の計画があったようだ。ただ最初のシングルからすでに3年が経過しようとしており、この延期の告知はファンからすると「またか」と思わせるものだった。最初の年にあったようなファンの大きなリアクションは既に減少しつつあったのである・・・。

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